民進党政務調査会長
山尾 志桜里
本日、安倍内閣の成長戦略や財政運営、規制改革、地方創生に関する方針・計画等が閣議決定された。
安倍総理が消費税率の引き上げ延期を決めたことから明らかなように、アベノミクスは完全に行き詰っている。にもかかわらず、新味に乏しい既存の方針を束ねてみたところで、日本経済や国民生活の展望は開けてこない。しかも、国会閉会の翌日にこうした閣議決定を行うことは国会での議論から逃げたとしか言いようがなく、無責任極まりない。
総理肝煎りの「ニッポン一億総活躍プラン」は、完全に看板倒れである。保育士や介護職員の処遇改善、長時間労働の是正など、民進党の提案を真似たような内容が並んでいる。しかし、与党は、私たちが提出した介護職員等の給与を月額1万円引き上げる法案に反対して否決。保育士等の給与を月額5万円引き上げる法案に対しては審議拒否。長時間労働規制法案については審議拒否しただけでなく、逆に長時間労働を促進する「残業代ゼロ法案」を成立させようとしている。今頃やりますと言われても本気度が疑われる。しかも、給付型奨学金や長時間労働の規制は検討にとどまる。保育士給与の引き上げも2%(月額約6千円)に過ぎず、同一労働同一賃金の法案提出に至っては2018年度とはるか先になる見込みである。
民進党は、参院選対策のパフォーマンスに走る与党と一線を画し、共生社会の実現に向けた具体策を進めていく。
以上