山尾志桜里政務調査会長は12日、熊本県熊本市内で開かれた集会に出席し、あべ広美参院選立候補予定者とともに演説し、民主主義を私たちの手に取り戻そうと訴えた。

山尾政調会長

 山尾政調会長は、「飛行機が空港へと高度を下げると、下にはパッチワークのように青いビニールシートがあちらこちらにひろっがっていた。それを見て、日々の暮らしが大変な中で、将来のこと、選挙のことを考えることは大変だと思う。でも、選挙のことをしっかりと考えなくてはならない。一緒に力をあわせて、7月10日には、安倍政権から子どもたちの未来を守ってあげなければならない」と、今度の参院選がいかに重要かを訴えた。

 「安倍政権は、国民の声を聴く耳を持たない」と指摘した山尾政調会長は、「この3年半の安倍政権の間、何も前に進まない。みんなが困っている声に耳を傾けて、なぜそれを解決する政治ができないのか。憲法改正という、自分のやりたいことばかりを優先し、国民の皆さんの声の中から、課題を拾おうとしないのか。皆さん、この熊本から民主主義を取り戻そう。民主主義を恐れる安倍政治から、政治を取り戻そう」と演説に力を込め、いっそう力をあわせて前に進もうと訴えた。

あべ候補予定者

 あべ候補予定者は、「この雨の中、多くの方に集まってもらった。これだけの方がここに足を運んでくれた理由は、希望じゃないかと思う。今の政治に対してあきらめの声が聞こえてくる。いろいろな不安が私たちの暮らしに渦巻いているからだ。保育園に入れられる分からない。ちゃんとした教育を受けられるかどうか。働いていて食べていけるのか。仕事は大丈夫だろうか。老後に安心して年金を受け取り、介護を受けられるだろうか。そんな不安が蔓延(まんえん)している。人は希望がなければ生きてはいけない。その希望を奪うような政治がこれまで行われてきた。私は希望があふれる政治を行いたい。ここに集まってくれた皆さん一人ひとりの希望を集めて力を貸してほしい」と話し、不安が溢れる今の政治を変えていく決意を述べた。

 あべ候補予定者は、「皆さんがここに集まってくれたのは、今度の選挙で、普通に地方で暮らしている市民の下に政治が戻ってくるかもしれない。暮らしが戻ってくるかもしれない。そういう希望があったからではないか。普通に生きて、安心して食事ができて、安心して子どもや孫が戦地に取られることがない、そんな生活をしたいだけだ。そんな人たちが今日は集まってくれたと信じている。しかし、そんなささやかな幸せを今の政治は私たちから奪おうとしている」と話し、その幸せを守るために、一緒に頑張ろうといっそうの支援を求めた。

松野頼久衆院議員

 松野頼久衆院議員は、「先日安倍総理は熊本を訪れた時に、できることは何でもすると言った。しかし、今回の地震発生以降、激甚災害指定は行ったが、東日本大震災や阪神大震災と同じような扱いにはなっていない。特別立法が行われない結果、復興するにはある程度は地元で負担しなさいということだ。復興に向けてそれぞれ被害を受けた方たちは、掛けなくてもいいコストがかかり、大変な思いをされている。その大変な思いを政治に届け、政治を変えなくてはならない。そのためにこそ皆さんの力を結集してほしい」と、訴えた。

 この日の集会には、衆院北海道5区の補欠選挙に立候補した、池田まきさんも出席して、みんなで広げた輪で社会を変えていこうと訴えた。