山尾志桜里政務調査会長は25日午後、仙台市を訪れ、民進党公認で宮城県選挙区から立候補している桜井充候補の街頭演説会で「桜井候補を1人区から国会に押し上げてほしい」と訴えた。演説会には郡和子衆院議員や多くの女性自治体議員、市民団体関係者も応援に駆け付けた。
桜井充候補
桜井候補は、安倍政権での年金運用問題を取り上げ、「イギリスがEUから離脱して、私たちの生活に一番影響が大きいことは、年金の問題だ。株価が下落して、5兆円もの損が出ていると言われている。これまで通りの運用なら損は出ていなかったが、安倍政権は2014年に年金の運用を株式を中心にするように変えたから損が出ている。なぜ株式中心に変えたかと言うと、株価しか安倍政権で成績がいいものはなかったからだ。株価連動内閣だから、株価が上げれば何でもよかった。そのために、私たちの大事な年金を使った。さらに日本銀行の資金も相当株式に投資している。こうやって株価を上げて、さも成果が出たように言っているのがアベノミクスだ。皆さん、本当に年金が危ない。このまま行けば、将来世代の年金支給額は大幅に減額される」と指摘し、安倍政権による年金運用を厳しく批判した。
アベノミクスの実態について桜井候補は、「安倍総理は、物価を上げれば経済が良くなるとして、単純に物価だけ上げた。それで皆さんの生活必需品の物価は上がった。しかし賃金が上がっていない、年金支給額が増えていないから経済は良くなっていない。経済を分かっていない総理がこんなことばっかりやっているから、皆さんの暮らしは苦しくなっている。これがアベノミクスだ。庶民の皆さんには基本的にアベノミクスの恩恵はない。むしろ副作用の方が圧倒的に強い。民進党は、まず賃金を上げ、そして社会保障に対する信頼を取り戻す政策を進める」とへの理解を求め、桜井充を勝たせてほしいと訴えた。
山尾志桜里政務調査会長
山尾政調会長は、「今、テレビの公開討論会など、いろいろな場所で自民党側と話をするが、だいたい口を開けば野党共闘の批判ばかり。でも私は、『野党と市民が共闘して、桜井さんのようなすばらしい候補者を皆で押し上げることの何が悪い』と、必ず言い返している。何ら恥じることはない。どうか皆さん、この仙台の市民の力、仙台の良識の力で、桜井候補を国会に押し上げて欲しい。どうか力を貸してほしい」と訴えた。
英国で行われた国民投票でEU脱退派が過半数を占めたことも取り上げ、「私たちが確信したことは、日本の力でどうにもならない外側の出来事で、株は下がる。円は上がる。こんなことに依存する経済を、この参院選で大きく変えよう。普通の人の暮らしを底上げする経済政策へ転換しよう。実質賃金が5年も続けて下がり続け、国内消費は2年度連続でマイナス。これは戦後始まって以来のこと」「安倍総理と議論して分かったことは、安倍総理は残念ながら、理屈と数字が苦手だ。言葉に詰まると最後の切り札は、『民主党政権の時よりはましだ』だ。これが出たら議論はおしまい。本当は民主党政権の時の方が経済成長率は良かった。アベノミクスは見かけ倒しだった」などと話し、安倍政権の経済政策からの転換を訴えた。