枝野幸男幹事長は1日、大分市で開かれた足立信也候補の個人演説会に出席し、「大変な激戦。この国の未来のために、この戦いに負けるわけにはいかない」と訴えた。

枝野幸男幹事長

枝野幹事長

 枝野幹事長は「民主党政権時代よりも半分しか経済成長させていないアベノミクスのアクセルを踏むのか、それとも軌道修正を図るのか。そして憲法改悪に力を与えるか、ブレーキを踏むのか。これが最大の争点だ」と主張。先般の英国での国民投票を引き合いに、「国民投票は、政治的にも社会的にもエネルギーを取られ、国が分断状態になる。私たちの国にそんな余裕はない。高齢化、少子化、貧困、家庭を持てない若者たち。今やらなければならないことは、暮らしを下支えして普通の人が豊かになる社会を取り戻すことだ。だから3分の2を止めなければ」と訴え、「足立信也さんが勝てないようでは、とても3分の2を阻止することはできない。足立信也さんのためでも、民進党のためでもない。皆さんの子どもや孫、この国の未来に安心して暮らせる日本を引き継ぐためだ」と力を込め、足立候補の必勝を呼びかけた。

足立信也候補

足立候補

 足立信也候補は、前日に出会ったという小学生・4歳・2歳の3人の子どもを連れたお母さんの、「上の子の出産の時は貯金がないと大変だった。でも2番目、3遍目の子のときは貯金がなくても出産できた」という声を紹介し、「その制度を作ったのは、実は私だ」と明らかにした。出産費用は、それまでは本人が出産施設にいったん払い、後から戻ってくる仕組みだったが、足立候補が厚生労働大臣政務官時代に、本人が払わずに直接保険者から出産施設に払われるように仕組みを変えた。そのうえで「この国で赤ちゃんを産むのに『十分な貯金がないと無理だ』というのを変えることはできた。しかしその後の子どもの育ちに、なんとこの国は負担を強いるのか」と語り、若い人が奨学金を受けて進学しても非正規雇用でローン地獄に陥るような現状を是正しなければと訴えた。

聴衆に語り掛ける足立候補

聴衆に語り掛ける足立候補

 また、安倍総理が「雇用を110万人増やした」と自慢気に語るその内実は、90万人が65歳以上の非正規であることを指摘。これに対し足立候補が政務官時代に取り組んだ新成長戦略では、ライフイノベーション分野で86万人の正規雇用を生み出したことを紹介し、「なぜこうなるのか。大企業や富裕層をターゲットにした政策では、この国の将来のために今何をやるべきかということを考えていないからだ。過去の幻想に囚われ『もう一度夢を』というのが今の経済政策だが、もう惑わされてはいけない」と呼びかけ、「日本の分かれ道だ。政策の方向転換もできず、過去の幻想にしがみついている安倍総理の、暴走を止める夏だ」と訴えた。

必勝を誓って気勢を上げる

必勝を誓って気勢を上げる

出席者も気迫の表情