枝野幸男幹事長は26日、全日本自治団体労働組合(自治労)が長崎市内で開いた第89回定期大会に来賓として出席し、あいさつした。

 枝野幹事長は、定期大会への祝意と民進党への日頃からの支援と協力に謝意を表したうえで、「過日の参院選では大変な力添えにより江崎孝さん(比例区)を引き続き国会に押し上げていただき、山梨県選挙区では宮沢由佳さんを勝ち抜かせていただいたことに感謝申し上げる」と述べた。

 参院選の結果については「安倍政治の暴走、日本社会の危機という中で何とか土俵際一杯で踏みとどまることができたが、戦後70年余の積み重ねが崩れかねない状況に対しさらなる危機感をもって厳しい戦いに臨んでいかなければならない」と述べた。自身の2年間の幹事長職を振り返り、「党の危機をどう立ち直らせていくかを考えてきたが、今はそんな小さなことではなく、日本社会そのものが直面する危機だ。皆で弱いものを見つけ叩いてフラストレーションを解消する社会になりかけているのではないか。少子高齢化、人口減少の中で、お互いに支え合い助け合って厳しい状況を乗り越えていくのが本来のあるべき社会だ。お年寄りの暮らしや子育てを、公で社会全体で支える。公の価値をきちんと位置付けることが大事だ。安倍自民党政治に対するもう一つの社会のあり方が民進党の生きていく進むべき道ではないかとあらためて決意しているところだ」と話し、今後は地道に汗をかく思いを表明。「今後もこの国の危機を乗り越えていくためともに戦っていただきたい」と呼びかけた。

 自治労の川本淳中央執行委員長はあいさつで、人事院勧告に伴う地方公務員の給与対策等の強化や、今秋臨時国会での補正予算、憲法、労働法規など重要課題への対応、参院選の総括、そして組織強化・拡大に向けての一体的取り組みなどを提起した。

 同大会には、再選を果たした江崎議員のほか相原久美子参院議員も出席した。

自治労第89回定期大会

自治労第89回定期大会