民進党は10日午後、党代表選挙管理委員会(神本美恵子委員長)主催の北海道ブロック候補者集会を札幌市内で開催。蓮舫、前原誠司、玉木雄一郎の3候補は約300人の党員・サポーターらを前に自らの所信を表明、代表選での支援を呼びかけた。
ゲストスピーカーとして北海道農民政治力会議代表の北準一氏がTPP(環太平洋経済連携協定)について、連合北海道女性委員会事務局次長の金子ユリ氏が女性政策についてそれぞれ発言。「農業者の労働評価をしっかりして政策をつくらないとTPPにかかわらず農業は疲弊してしまう。そういう視点で農業政策、食料政策を国民のために築き上げてほしい」「女性が子育てや介護をしながら働きやすい環境の整備が求められている。そのために、政策をつくる場に女性議員を増やし、女性の意見を反映させることが必要」などと提起した。
これに対し、蓮舫候補は「TPPには反対。農家の経営基盤の安定に向けてさまざまな補助金もあるが、次の世代に承継するしっかりとした基盤でなければバラマキになる。ここは農家の戸別補償制度を担保していきたい」「各都道府県連による女性候補の発掘への支援、立候補者への財政的な支援を力強くやっていきたい。働く人をつくり、その賃金を保障することで安心して子どもを預ける場所をつくる。ソフトを充実させることで男女とともに働きながら子育てや介護がしやすい社会を目指す」などと表明した。
前原候補は「TPPには反対。議論する余地があるのなら、生活保障や農業従事者のための施策に議論の時間を当てていきたい」「男性の長時間労働をなくすことや、シングルマザーの方々を含め他の代替をするなかで負担を軽減して子どもに手がかからない状況、(子育てを)社会化していく形のなかでサポートしていくことは大事だ。議員の男女比の均等化に向け、衆院の比例代表を男女交互に当選できるように検討するなど、女性議員の比率を高める努力をしていきたい」などと訴えた。
玉木候補は「TPPは何としても阻止したい。農業については、(1)日本はもう一度家族型農業を重視すべきだ(2)戸別所得補償政策をもう一度きちんと打ち出し、その際に環境保全に政策的な価値を置き、そうしたやり方については徹底的に応援していく」「大事なのは職場でどうやって子どもをみる体制を会社全体でつくっていけるかだ。政治家については、クオータ制度の導入。具体的には、衆院選挙の各ブロックの比例代表名簿の1位は大原則女性にしたらどうか」などと主張した。
3候補は集会の前には札幌市内で街頭立会い演説会を行った。