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蓮舫代表は20日、東京電力福島第1原子力発電所と楢葉町の被災者が避難している作町応急仮設住宅(いわき市平作町)を訪れ、復旧復興の状況や被災者の現状を視察した(写真上は福島第1原発1~4号機の外観を高台から見下ろす視察団)。
福島第1原発では、事故対応の拠点であった免震重要棟や1~4号機の外観、多核種除去設備(ALPS)、凍土壁冷凍プラント、タンクエリア、サブドレイン揚水井、メガフロート、フェーシングされた斜面などを視察した。
また、構内の大型休憩所にある食堂やコンビニエンスストア、仮眠室など職員や作業者の日常を知ることができる施設も見て回った。帰り際、コンビニエンスストアの店員から明るく大きな声で「またお越しください」と視察団に声が掛けられた。
作町応急仮設住宅では、避難生活をしている楢葉町の住民と懇談。蓮舫代表は、「皆さまのお顔をちゃんと見させていただきたい、そして皆さまの声を直接聞かせていただきたいと切望していた。福島第1原発に行き、楢葉町も見させていただいた。随分長く皆さんに辛く苦しい思いをさせていることは、本当に申し訳ないと思っている。これからも皆さんの声に寄り添い、一日でも早く生活再建が出来るように出来る限りのことを全力でさせていただきたい」と語り、「率直な思いを聞かせていただき、しっかり国会に持ち帰る」と約束した。
自治会長の男性からは、昨年9月に避難区域解除となった楢葉町で帰還者が1割にも満たない状況について、「住宅が足りない。買い物をする商業施設がない。住人と作業員の数が逆転している。汚染水や燃料取り出しについて解決の見通しが立ってない。除染の状況、放射線量の心配があり、子どもが帰ってこない」といった意見があった。
ある女性からは、「第1原発や途中で色々な景色を見てきたと思うが、東京にオリンピックを持ってくる場合じゃない。予算をもっと福島県に使ってもらいたい」という要望があった。
その後蓮舫代表は、仮設住宅の部屋を訪問し、実際に生活している様子を見て回った。
福島第1原発の視察には細野豪志代表代行、田島一成ネクスト環境大臣、東電福島第1原発事故対策・福島復興推進本部事務局長の金子恵美衆院議員、柿沢未途役員室長が、仮設住宅の視察には、さらに吉田泉福島5区支部長、亀岡義尚県連幹事長、高橋英樹県連政調会長らが加わり同行した。
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3号機
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凍土式遮水壁の配管について説明を受ける視察団
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仮眠室を視察
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作町応急仮設住宅で被災者にあいさつする蓮舫代表