蓮舫代表は4日、伊勢神宮への初詣で訪れた三重県伊勢市で年頭の記者会見を開いた。
蓮舫代表は「静かな気持ち、熱い思いを持ってわが国の繁栄・安定・平和、国民の豊かさをお祈りさせていただいた。今年は酉年。24年前の酉年は政権交代。12年前の酉年は郵政解散。大きく政界が動く年だと思っている。そのなかで民進党が羽ばたける1年にしたい」と思いを述べた。
解散総選挙になった場合の野党連携について記者団から問われると、「解散総選挙は政権を担う戦いになるので、選挙区の協力ありきでなくて、政策を中心にきっちり詰めたうえで選挙区の調整ができるか考えていくという流れになると思う」と語った。
今年夏に行われる東京都議会議員選挙について、小池新党ができた場合に民進党として選挙協力を含めてどのような対応をするのかという質問に対しては、「首都東京で今なお古い政治の手法が自民党都議団の中でまかり通っているなかで、しっかり行革の旗を掲げて戦っている小池都知事には共鳴している。気になるのは、今なお自民党籍が残っているようなので、ここがどうなるかは注意深く見させていただく。いずれにせよ東京都の改革について前向きに進める仲間を公認するので、選挙区を含めてどういう協力ができるのか実務者レベルで進めていく」と述べた。
天皇陛下の退位・譲位の在り方について政府の考えと民進党の考え方が異なっていることを踏まえて、今後の国会での議論の仕方を問われると、「静かな環境で静かな議論をしていくことを重んじている。その中で恒久制度、女性宮家など一つの考え方を示しただけで、決して政党同士でぶつかり合うとか政局にならないように細心の注意を払いたい」と説明した。
2日、3日に行われた箱根駅伝で蓮舫代表の母校である青山学院大学が総合優勝したことについて感想を聞かれると、「あまりにも興奮して復路は緊張して立って応援していた」「(同大の)原監督の『チーム青学の力だった』という言葉を聞いたときに、しっかり一人ひとりが同じ目標を見据えて、ともに手をたずさえて戦っていく力の強さを見させていただいた。ぜひあやかってチーム力を発揮できる1年に、特に選挙の時に発揮できる年にしたい」と母校の活躍に民進党を重ね合わせて感想を述べた。
アベノミクスについてあらためてどのように考えているかという質問に対しては、「4年経ってアベノミクスの負の側面の方が目立っているのは、特に東京以外に行けば行くほど、国民の皆さま方の声を聞けば聞くほど痛切に思うところがある。金融政策、公共事業に大きく依存した財政出動ではなくても、地味かもしれないが人にしっかり投資をする教育や保育への税の再分配、働く人の安心・安全、人が豊かに生きていける政策に変えた方が、緩やかな流れかもしれないが確実にこの国は成長すると思っている。ここが総理と大きく見解が違うので、国民の皆さまに見ていただき、選んでいただける政策を掲げる民進党でいたい」と決意を語った。
記者会見には三重県選出の岡田克也前代表、芝博一参院議員、松田直久衆院議員、中川正春衆院議員と柿沢未途役員室長、浜口誠参院議員らも同席した。