細野豪志代表代行は17日午後、定例の記者会見を国会内で開き、(1)衆院予算委員会の集中審議での安倍総理の答弁(2)天皇陛下の退位をめぐる議論(3)教育の無償化――等について発言した。

 同日の集中審議での山尾議員に対する安倍総理の答弁を取り上げ、「待機児童ゼロを実現する目標期限が2017年度であることを総理は答えられなかった。待機児童問題は国民的関心事で、安倍政権が最も力を入れている政策の一つだが、目標期限すら覚えていなかったというのは、ほとんどまやかしだったのではないか。しかも目標については断念するという答弁もあった。どう前向きにやっていくかという問題なので、きわめて心もとないという印象を持った」と述べた。

 天皇陛下の退位をめぐる議論については「水面下での各党間の交渉があるが、信頼関係に基づいてやるべきで『この数日会うんだ』ということが外に出るというのは、そもそも信頼関係の土台自体がつくれない。また中身については、陛下の思いを受け止めて忖度(そんたく)した上で制度改正すべき。『高齢になると象徴天皇としての機能を果たしえないので制度として』とおっしゃっているのは明確。その思いを受け止めると、特措法で1代限りという選択はない。皇室典範をしっかり改正していくことも前提だ」と述べた。

 日本維新や自民党の一部が改憲項目に「教育の無償化」を掲げている件については「今の憲法が制定された当時は、戦前戦中で教育が十分に受けられない家庭が多かった時代なので、政府が力を入れてやるというメッセージだった。70年以上たってわが国の状況も変わり、あらためてこうした分野に力をいれていくタイミングに来ている。就学前教育は無償にし、高等教育は家庭の経済的環境に関わらず学ぶことができるという前提をつくる。これを実現するために、憲法や法律で具体化していくことが重要だ」と述べた。