榛葉賀津也参院国対委員長は29日、定例記者会見を国会内で開き、27日に成立した2017年度予算の審議について、「30日間という決められた制約のなかにもかかわらず67時間弱の中身の濃い審議ができたと思っている。いろいろな疑惑も出てきたし、それぞれの現場で頑張ってくれた」などと振り返った。

 予算審議が終わり、28日から決算委員会での審議が始まり、4月3日以降は主に月曜日を使って「決算重視の参院」として2015年度決算の議論を行っていくことになるとの見通しを述べ、「これをきちんと今国会中にやりきって次の予算に反映させるという本来あるべき決算のあり方をしっかりとやっていく。これから各常任委員会に舞台は移るが、それぞれの委員会で問題意識をもって法案や条約の中身のみならず、国民にとって関心のある森友学園、加計学園、PKOの日報、共謀罪、そして忘れてはならない天下りの問題などを国民目線に立ってしっかりと議論をしていく」と述べた。

 「少し下火になって忘れかけているのだが、決して許されない問題」だとして、文部科学省による組織的な天下りに端を発した各省庁の天下りに関する調査結果が30日に示される予定であることを踏まえ、「当然だが報告書が出れば予算の集中審議をやっていくことを拒否する理由は与党にもないはず。しっかりと天下りの問題の集中審議を求めていく」とも表明し、さまざまな問題についてそれぞれの委員会でしっかりと議論を行うよう衆参連携して取り組んでいく考えを語った。