野田佳彦幹事長は26日午前、国会内で定例記者会見を開催。(1)獣医学部の新設(2)都議選(3)憲法改正案――等について発言した。
安倍総理が24日の講演で「獣医学部の新設は今治市だけに限る必要は全くない。意欲あるところはどんどん獣医学部の新設を認めていく」と発言したことについては、「前川・前事務次官の会見を打ち消すことが発言の理由だと思うが、これまでの説明を根底から全てひっくり返すことになり、総理の焦りを強く感じる。そもそも石破4原則はどうなったのか。需給の問題等を含めて、丁寧に議論を積み重ねてきていたはず。それを『総理の意向で行政をねじ曲げたのではないか』という批判を打ち消すために、今度は従来の説明とは全く異なる見解を、思い付きでまた言っている。きわめて乱暴な考え方だ」と指摘した。
都議選については、「先週末から告示され、代表を筆頭に多くの党内の議員が応援に入っている。国会閉会後から耳を傾けてくれる方が確実に増えているので、自民党の批判票の受け皿になるために、これから6日間の取り組みをやっていく。また臨時国会の要求をしているが、残念ながらなしのつぶてだ。真相究明のための国会を開くには、民進党への1票が必要だとしっかりと主張していく。そして『豊洲か築地か』という議論がこれまであった中で、小池都知事からは『豊洲も築地も』という方向性が出された。これまでも豊洲に約6千億円が投入され、そのうち3600億円が借金という状態なので、さらに1兆、2兆と経費がかさんでいく可能性は十分ある。その財源の問題を具体的にチェックできる都議会議員が必要だ。そこを担えるのは民進党の候補だと思うので、多くの仲間が当選ラインに届くよう、全力を尽くして頑張っていきたい」と述べた。
総理が24日の講演で「秋の臨時国会に憲法改正案を提出したい」と発言したことについては、「内容の議論もスピードも、自民党内で十分議論されたものとはとても思えない。総理が一人で決めていくことに異論も出ない現状を見るに、党内が本当に萎縮していると思わざるを得ない。私たちはこの夏、全国で『国民との対話集会』を開いていく。『国民とともに未来を構想する憲法を考える』というスタンスのもと、丁寧に議論を進めていきたい」と語った。