党加計学園疑惑調査チーム(共同座長=桜井充参院議員、今井雅人衆院議員)は6日朝、会合を開いた。3日の会合に引き続き、国家戦略特区に獣医学部を設置する大学を加計学園1校に絞ることを決定した際のプロセスが分かる記録の提出を内閣府に求めたが、内閣府担当者からは加計学園に決めた際の会議は「内部の担当者同士の打ち合わせ」のため記録がないという回答の繰り返しであり、加計学園ありきで選定された疑惑が一層深まることになった。
今井共同座長は冒頭、5日に日本獣医師会を訪問して北村直人顧問(獣医師、元自民党衆院議員)からヒアリングを行った報告として、「安倍総理は獣医師のことについて何も知らないまま、ある意味好き勝手言っている」「獣医師会は反対をしているので1校だけならいいと言ったつもりはない」「(獣医学部新設を決めた)去年11月9日以前に獣医師会と山本(地方創生担当)大臣が正式に話をしたことはない」などと北村顧問が話をしており、憤っていたことを明かした。
国家戦略特区への獣医学部新設を京都府と今治市の提案を比較して決めたとする政府の説明に基づいて、決定に当たっての記録や比較表の提出を3日の会合から求め続けていることに対して内閣府の担当者は、「大臣のもとで事務方の考えを申し述べ議論させていただいたうえで、大臣の判断を仰いで決めた」と口頭で説明するのみで、この時の記録はないと強弁した。これについて出席者からは、「そんなことあり得ない」などとする声が多数上がり、今井共同座長は、「月曜日の国会でこんな説明をしたら本当に炎上する。国会が閉じているから皆注目して見ているだろうし、こんな答弁をしたら余計疑惑が深まる」と指摘し、持ち帰って答弁を整理するように内閣府担当者に伝えた。