野田佳彦幹事長は10日、定例の記者会見を国会内で開いた。野田幹事長は、(1)九州北部での記録的豪雨(2)衆院での閉会中審査――について語った。
九州北部を襲った記録的な豪雨により21人の死亡が確認されたことについて野田幹事長は、「心よりご冥福をお祈り申し上げる。被害にあわれた方々には心からお見舞い申し上げたい」と述べ、引き続き住民に十分な注意を呼び掛けるとともに政府と自治体が協力して被害拡大防止に努めて欲しいと語った。また、この件に関する党の動きとして「関係県連と緊密に連絡を取り情報収集を進めているが、必要に応じて住民の健康管理、早期の復旧・復興に関して政府に意見を申し上げていきたい」と述べ、対策本部長として今週末にも被災地を視察する考えを示した。
午前中に開かれた衆院の文部科学委員会・内閣委員会連合審査会については、前文部科学事務次官である前川氏が出席し、国家戦略特区への獣医学部設置は初めから加計ありきで進められて、総理・官邸の動きがあったと発言していることなどを取り上げ、「当時文科省の事務方トップであった前川氏の発言は極めて重い。政府側は前川氏の主張に対して反論するが、例えば萩生田副長官は高等教育局長と面会したことを認めたうえで、文書のような発言をした記憶はないと述べるだけであり明確な否定をしていない。疑惑はさらに深まったと言わざるを得ない」などと指摘。そのうえで、「総理がしっかりと出席をして、国民に国会で説明責任を果たす場がどうしても必要であるということをあらためて強く思った。近々国対間での交渉があると思うが、総理出席の集中審議を強く要請していきたい」と総理出席の予算委員会開催を自民党に強く求めていく考えを強調した。