民進党は25日午後、党本部で両院議員懇談会を開き、東京都議会議員選挙の総括案について意見交換した。

蓮舫代表

蓮舫代表

 懇談会の冒頭あいさつに立った蓮舫代表は、23日に投開票が行われた仙台市長選挙で元民進党衆院議員の郡和子氏が当選したことについて、「宮城県連の皆さん、現場に入って応援して下さった皆さんの結集の力が形になった。郡さんには仙台市で、市民の皆さんのための政治をしっかり行ってほしい」と語った。

 24、25の両日に衆参両院の予算委員会で行われた集中審議に関しては、政府・与党が開会をしぶるなか、開会を実現させた関係者の努力に謝意を示すとともに「しっかりと責める力があると改めて仲間を見て思った」と述べた。

 東京都議会議員選挙については、頑張った仲間が結果を得られなかったことに関して、7月11日から18日にかけて6回のブロック議員会議を経てまとめた総括案の検討を出席議員に求め、「私自身も考えに考えて、この総括に向き合ってきた。離党者が続出しても民進党の旗を掲げて戦ってくれた方には感謝しかない。でも結果を出せなかった。国会議員の皆さん、秘書の皆さん、職員の皆さんに一丸となって汗をかいてもらった」と述べ、こうした体制についても評価・検証を行う考えを語った。そのうえで、「衆院選挙に向け、勝つための組織にしていかなければいけない。負けてしまった東京で、私は衆院で小選挙区から出る。しっかりと勝てる組織に皆さんの力をもらって、もう一回立ち上がっていく。私たちが掲げている、われわれの旗をしっかりと掲げて、民進党はここにある、民進党は皆さんのためにある、そういう政党にもっていきたいと思う。あらためて皆さんに一緒に戦っていただきたい」と求めた。

 総括案については野田佳彦幹事長が概要を説明した。東京都議会議員選挙そのものの結果と課題とともに、安倍政権や自民党が支持率を大きく低下させる中で、民進党がその受け皿になれなかったことについて、党としての立ち位置や独自のイニシアティブの打ち出し、政策の基軸の明確化、野党・連合との連携や都民ファーストへの対応方針、党運営・ガバナンス――などの課題を提起した。

 野田幹事長はあわせて、党のガバナンスやマネジメントに関する問題があったことについて、党務の要である幹事長の責任は重いとして、同日14時から開いた党執行役員会の場で幹事長の職を辞することを表明したと報告した。

 総括案については、懇談会で出された多くの意見を踏まえて蓮舫代表の責任で内容を手直ししたうえで、近く開く予定の常任幹事会に諮ることを確認した。

 懇談会の最後に蓮舫代表が発言し、総選挙に勝てる組織づくりに向けた決意と、野田幹事長の辞任に伴う後任人事を急ぐ考えを表明した。

両院議員懇談会

両院議員懇談会