民進・自民両党の国会対策委員長が4日、国会内で会談した。会談終了後に山井国対委員長は記者団からの取材に応じ、(1)憲法第53条に基づく早期の臨時国会開催(2)臨時国会開催を早期に応じないのであれば予算委員会の集中審議を行う(3)和泉総理補佐官、前川・前文部科学事務次官に加えて佐川国税庁長官(前理財局長)の証人喚問、安倍昭恵総理夫人、加計学園理事長、木曽・元内閣官房参与、獣医師会、獣医学会関係者らの予算委員会への参考人招致(4)稲田前防衛大臣の安全保障委員会への出席(5)8月末の加計学園に対する設置審の結果が出た後速やかに集中審議を開く――以上の5点の要望を自民党の森山国対委員長に伝えたことを明らかにした。

 山井国対委員長は要望に対する自民党の回答が「臨時国会の早期召集に関しては、一度官邸や政府と相談してまた回答するということだった。稲田大臣の参考人招致に関しては拒否をするということだった」と説明。稲田・前防衛大臣の招致を拒否された山井国対委員長は、「今回内閣改造されたが、最大の焦点は安倍内閣の隠ぺい体質、真実を国民に説明しないと隠ぺい体質を改めるかであり、その象徴が来週の安保委に稲田前大臣が国会に出てくるかどうか。これが試金石であり象徴だと思う。もし内閣改造したにもかかわらず相変わらず隠ぺい問題の主人公である稲田・前大臣を政府・与党が国会に出さないとすれば結局隠ぺい体質、内閣改造したけどもまったく改まっていない。国民への丁寧な説明はしないということになる。内閣改造をした以上、しっかりと新しい『国民に丁寧に説明をする内閣』と与党だというのであれば、稲田・前大臣を出すべきだということを強く要望をした」と強調した。

 臨時国会の早期の開催については、「新しい大臣がこれだけ増えた以上、一刻も早く国会を開いて国民に対して大臣の所信を話し、また安倍総理の思いも国民に述べることは当然のことだ」と語った。

 佐川国税庁長官の証人喚問を要望に加えた理由については、「佐川(前)理財局長は国会でずっとこの間虚偽答弁をしていた疑いが濃厚になってきた」と述べ、「(森友学園に対する国有地売却の)価格交渉を籠池氏と池田統括官がやっていたというメモや録音が出てきた。この半年間ずっと佐川(前)理財局長はそういう価格交渉はしていないと虚偽答弁してきた。そういう人が寄りによって国税庁長官で良いのかという問題がある。新たな証拠が出てきたのだから佐川氏の証人喚問は必要だ」と説明した。

民進・自民国対委員長会談

民進・自民国対委員長会談