党東日本大震災復旧・復興推進本部(野田佳彦本部長)と東京電力福島第1原子力発電所事故対策・福島復興推進本部(細野豪志本部長)、「次の内閣」復興部門(郡和子ネクスト復興大臣)は17日、福島県郡山市で合同会議を開催し、福島県の担当者や党福島県連役員らとの意見交換を行った。

 冒頭、郡和子ネクスト復興大臣は、「東日本大震災から5年が経過した。集中復興期間が終わり復興・創生期間に入ったが、福島は他の被災地と異なり中間貯蔵施設の問題や帰還困難区域といった問題がある。私たちは、地域の思いを受け止めてさまざまな対応をしていきたい」あいさつ。今回党として取りまとめた復興加速4法案(「被災者生活再建支援法」「災害弔慰金の支給に関する法律の一部を改正する法律案」「東日本大震災特別区域法の一部を改正する法律案」「東日本大震災からの復興の推進のための移転促進区域内の相続に係る土地等の処分の円滑化に関する法律案」)について、「この法案によって、復興を加速するとともに、熊本のような大きな災害にも対応できる立法ができればと考えている」と述べた。

 福島県連の亀岡義尚幹事長(福島県議)は、「原発事故から5年が経つが、政府がなかなか動いてくれないのが現状だ。今回の復興加速4法案で政府を突き動かしてもらいたい」と期待を寄せた。また、「民主党政権時の『福島復興再生特別措置法』がなかなか形になっていないのではないかと感じている」と指摘、特措法を機能させるべきだと強調した。

 その後、階猛事務局次長が復興加速4法案について説明し、福島県の担当者や福島県連の役員と意見交換した。この中で、福島県は被災3県の中でも岩手県や宮城県とは違った課題、問題があることをあらためて確認し、今回の4法案で不足している点については今後検討していくこととした。

 会議終了後、金子恵美事務局長は記者団に対し、「5日の『次の内閣』で中間報告した復興加速4法案について、被災3県との意見交換を続けている」と説明、直近では11日に岩手、15日に宮城でそれぞれ復興推進本部合同会議を開催したことについて触れた。法案の提出時期については、被災3県からの意見を精査し、法案に反映させることができれば、近いうちに提出したいと述べた。

 今回の合同会議には小熊慎司事務局次長(衆院議員)、高橋秀樹(県連政調会長)、高野光二(県連政調副会長)、渡部優生(県連政調副会長)、大場秀樹(県連政調副会長)、橋本徹(県連広報委員長)、鳥居作弥(県連青年局長)各福島県議、佐藤実伊達市議(県連事務局長)らが出席した。次回の復興推進本部合同会議は、22日に国会内での開催を予定している。