岡田代表は28日、石川県での一連の日程を終えて記者団の取材に応じた。

 石川県では民進・共産・社民・生活の野党4党の共闘が整ったことから、今後の取り組みを問われ、「石川は、柴田さんを野党4党でしっかり協力する体制ができたので、力を合わせて当選に向けて頑張っていきたい」と述べ、また、衆参ダブル選挙となった場合の野党共闘のあり方については「野党間で候補者が競っているようなところは、バッティングしないようにする必要がある」と述べ、野党間で調整する意向を示した。

 サミットで安倍総理が示した世界経済の認識について、国会で説明を求める考えがあるかとの問いには、「予算委員会の開催を求めている」とした上で、「日本国政府の世界経済に対する認識とは明らかに違う。サミットでの結論も含め国際的な多くの識者や機関の世界経済の見通しとも違う。『リーマンショック直前に似ている』という話は聞いたことがない。そんなことは安倍総理しか言っていないという、極めて奇妙な状況だ」と解説した。

 これに関連して、自民党の茂木選対委員長が「サミットでの議論を踏まえ、参院選後に第2次補正予算を検討したい」とする旨の発言をしたことについての受け止めを問われ「正直に『アベノミクスが失敗しているから、財政出動をせざるを得ない』と言えばいい。(そうした手法は)従来の古い自民党に戻っただけだ」と切り捨てた。

 内閣不信任決議案の提出についての見通しについては、「4党で議論する」と前置きしつつ、「私としてはとても信任できる状況ではない」と述べた。これに関連して社民党は不信任案の提出に否定的なのではないかと問われ、「否定的かどうかは承知していない。党の中でいろいろな考えがあるのかもしれないが、4党で歩調を合わせることは十分可能だと思っているし、わが党の考え方、決意をしっかり4党首会談で伝えたい」とした。

 オバマ米国大統領の広島訪問については「オバマ大統領の演説は、昨日テレビで見ていた時には『少し難しいかな』という印象だったが、あらためて読み直してみて、深い洞察のある言葉を発せられたと思った。歴史に残る発言ではないか」「坪井さんをはじめ、被爆者の皆さんと言葉を交わし、肩を抱き合ったのは素晴らしい光景だった。広島でのスピーチ、言動がスタートとなって、もう一度『核なき世界』に向かって新たな歩みが始まったと思う」「力強いメッセージが世界中に伝わったのでは」と述べた。