枝野幸男幹事長は29日、鳥取県米子市、島根県松江市で開かれた野党合同街頭演説会に参加し、雨の中熱心に聞き入る支持者らに向けて訴えた。福島浩彦参院選候補予定者も参加し、「自民党政権をここで止めなければならない」と訴えた。
枝野幹事長は、「『情けは人のためならず』という言葉がある。人にかけた情けは巡り巡って自分に戻ってくるという意味だが、約半数の人は、情けをかけてもその人のためにならないと、間違って覚えている。多分日本の総理大臣は間違えているのではないか」「世の中とはお互いの支え合い、助け合いだ。今貧困にあえいでいる人、非正規で困っている人、高齢者で年金もなく充分な介護を受けられない人など、いろいろな困っている方がいる。その人たちのために政治がある。支え合い助け合うことで、社会が回っていく。しかし安倍政権の政治は自己責任を強調している。適度な競争は必要だが、競争だけでは世の中は回っていかない。自己責任で済むなら苦労はしない。今元気でも年をとったら介護が必要になる。だから支え合うのだが、それを政治が放棄してしまっている。こんな社会ではいけない。東京のおこぼれのような政治のあり方でこの地域は良くなるのか。地域で持っている活力を、地域の持ち味を最大限引き出していく地域からの声で世の中を回していかなくてはいけない。そういう社会を作って行こう」と訴えた。
福島候補予定者は、「私は何とかして安倍政治を止めたい。方向を変えたい。その第一はアベノミクスによる格差の拡大がある。東京の大企業から豊かにするアベノミクスではなく、私たち地方の暮らしから豊かにする経済政策に変えなければいけない」と訴えた。
民主党政権の時に導入した高校授業料の無償化について福島候補予定者は、「これはとても大切な政策だった。誰もが授業料の心配をせずに安心して高校に行って勉強ができることは、私たちの社会にとって大切なことだ。しかし当時の野党自民党はこれをバラマキだと言って批判した。しかしその自民党が今何をしようとしているかというと、年金受給の低所得者に1回限りの3万円を配ってしまおうとしている。本当に生活に必要ならば、1回限りではなくきちんと制度にしなくてはならない。制度にせずに1回だけ配ることを、正真正銘のバラマキと言う」と選挙目当てのあからさまな自民党のやり方を批判し、国民のための政策を行うためにみんなで力を合わせようと訴えた。