全日本鉄道労働組合総連合会(JR総連)の第32回定期大会が5日、東京都内で開かれ、来賓として小川敏夫参院幹事長が出席し、あいさつした。

小川敏夫参議院幹事長

小川敏夫参議院幹事長

 小川参院幹事長は「非正規雇用を増大させ雇用を流動化した結果、企業は利益を上げても内部留保を増やすだけだ。働く人の賃金には回らない。その結果、強い人がさらに強くなり、格差は増大・固定化しつつある」と指摘し、「アベノミクスとは一体何なのか」と安倍政権の経済政策に異を唱えた。

 昨年秋に与党が強行成立させた憲法違反の安保法案について「今回の参院選挙で安倍政権を勝たせてしまったら、あの強行採決は正しかったのだと追認させてしまうことになる」と述べ、7月10日の参院選で声を上げて欲しいと訴えた。また「政治家は憲法を守る、民主主義を守る、働く人々の暮らしを守るという強い信念を持つことが必要だ」と述べ、そのために東京都選挙区から立候補予定の自身とJR総連組織内候補として比例代表名簿登載予定の田城郁参院議員への支援を呼びかけ、会場を沸かせた。

田城郁(たしろかおる)参議院議員

田城郁(たしろかおる)参議院議員

 田城郁参院議員は決意表明の中で「鉄道および陸・海・空に働く者すべての安全と暮らしを向上させる。そのために必要なのは安定した生活だ」「安倍政権の戦争に向かう政策に歯止めをかけたい」と力強く述べ、「沖縄戦開戦の3日前まで沖縄は平和だと思っていた」という、ひめゆり部隊の女学生の言葉を引用し、「今がまさに3日前なのでは」と危機感を募らせた。