遊説のため京都市を訪れた枝野幹事長は11日夕、遊説日程を終えて記者団の取材に応じた。
枝野幹事長は京都選挙区の状況について「(福山候補予定者の)実績その他を考えれば絶対に落とせない戦い。京都府連全体として選挙に向けた体制が整いつつあるのではないか。気を引き締めてきちっと進んで行ってもらいたい」と述べた。
その上で、京都選挙区は、定数2に対して自民・民進・共産の3党が候補者を擁立すると見込まれていることについて「党の存在感をどう訴えていくか」と問われ、「安倍政治に対する不信・不安・不満は、多くの有権者の潜在的な思いとしてはサイレント・マジョリティだと思っている。そうした皆さんの声を受け止めて、いずれは政権を担ってそれを実現していくことができるのは民進党だということをしっかりと訴えていくことだ」と述べた。
これに関連して、1人区の選挙区では野党共闘が進んでいるの対し、京都では実現しないことどう考えるかと問われ、「『実現しない』のではなくて、(選挙戦の)構造が違うので実現しようとしていない」とし、1人区とは事情が違うとした。
「参院選での民進党の勝敗ラインが見えづらいのでは」との質問には、「私はこれから選挙を戦う各候補者の皆さんの支援をお願いする立場。『どこか落ちてもいい』などという勝敗ラインを示すことは、応援していただいている皆さんに無責任だ。出ていただく以上は全員勝ってもらうために頑張る」と応じた。
また、舛添東京都知事に対する集中審議が13日(月)に予定されていることについて見解を問われ、「いまだに自民党や公明党から反省の声が出ないのがが最大の問題だ。舛添さんを強力に推したのは自民党と公明党だ。それに対する反省が聞こえてこない」とし、「辞めさせる責任は自公にある。議会の多数を持っていながら辞めさせないのなら、自公両党はこの知事を容認するということなのだろう」と述べた。
安倍総理が有効求人倍率について、「民主党政権では1倍を超えたのは8(都県)だったが、今ではすべてで超えた」と宣伝していることについて見解を問われ、「統計のマジックというか、ごまかしが顕著に表れている」と述べ、(1)団塊世代のリタイアによって求職者数が急激に減っていること(2)非正規の求人が圧倒的に増えていること――を指摘し、「つまり都合のいいところを断片的に切っているので、実質的な雇用状況が改善しているわけではない。全くのまやかしだ」と切り捨てた。