枝野幸男幹事長は9日夜、青森市内で参院選挙最終演説の後に記者団の取材に応じた(写真は演説会場に到着した枝野幹事長)。

 青森県選挙区の情勢について、「競っているということで最後はここだたと思って日程を組んだが、何とか競り勝てているのではないかという思いで今演説を終えた」とコメント。「うちは自民党さんと比べればいわゆる動員力というところの数では勝負にならないかと思っていたが、これだけの方に集まっていただけた。集まっていただいた方の強い思いは、1、2週間前に受け止めていたのとは比較にならない状況ではないか。最後まで緩めずに運動を進めてもらえれば何とか競り勝てるのではないか」と手応えを示した。

 選挙戦を通じて「3分の2を阻止する」という訴えが有権者に届いたと思うかという問いには、「この選挙は、国会閉会後から公示前までに各地で大きく支持を伸ばしたと思っており、選挙戦に入ってから正直上昇トレンドが弱まっていると思っていたが、最後の数日は私の感触だけでなく仲間の声などを聞いても、最後の数日また大きくカーブが上昇してきたのではないか。それは3分の2というよりも、どうも安倍さん、自民党のやろうとしていることが分からないし怖いという感覚が、それなりにきちんと浸透してきた結果ではないか。あとはそれが投票行動に結びついてくれればと思っている」と述べた。

 本日、自民党がウェブサイトに「教育の政治的中立性を逸脱する教育現場の事例を報告してほしい」という実態調査をアップし、そのなかで、政治的中立性を逸脱した不適切な事例として「『子どもたちを戦場に送るな』という主張をしている教員などについての密告を奨励している」との批判を浴びていることへの受け止めを問われ、「自民党は子どもたちを戦場に送ろうとしていることが証明されたということではないか」と指摘。「自分たちは権力者であるから国民は権力者の言うことを聞け、異論を許さないということが、国会のなかでは顕著に表れていたが、いよいよ国民の皆さんに向かっても、むき出しにそういう姿勢を示してきたということだと思う」と述べた。