野田佳彦幹事長は3日、国会内で開いた定例記者会見で国会審議の状況に言及し、「臨時国会は代表質問に続き、今は予算委員会で、提案と、安倍政権を厳しくチェックするという観点からそれぞれの論客が課題を指摘している」と述べた。
この中で野田幹事長は、「安倍総理は答弁の中で、(自民党の)憲法草案の中身にかかわる話になると言及を避けようとする、真正面からきちっと答えようとしていないところに、違和感を感じる。(国会の)憲法審査会では自民党草案をベースにして議論すると(安倍総理は)言うが、そのベースになる憲法草案のベースになる条文について見解を問うのは当然のことだが、『それは(国会の)憲法審査会で議論すべきだ』『予算委員会ではこういう議論をすべきだ』と誘導している。三権分立の観点からも不自然な答弁だ」と安倍総理の答弁姿勢を批判した。
また、「自民党の中でも、例えば二階幹事長は、(参院の)合区解消に向けて積極的な発言をしている。しかし、合区は司法の判断を受けて対応したことだ。軽々に与党の幹事長が発言すべきなのだろうか。(下村)幹事長代行は、来年の5月に衆院選挙区の区割り案が出てくる前の衆院解散ありきの発言をしている。司法の判断をあまりにも軽んじた政局的発言が多いようだ。(政府・与党は)三権分立の基本がほんとうに分かっているのかと心配している」と指摘した。
記者団から「憲法についての民進党内の議論はどう進めるのか」と問われ、「民進党憲法調査会の会長について今日の執行役員会で確認し、明日の常任幹事会に報告したい。内容は会長の腹案を尊重したい」と答えた。