民進党は18日午後、主に駐日外交官らを対象にした「カフェ・デモクラッツ」を憲政記念館で開催し、蓮舫代表が出席した外交官らに「民進党新代表として取り組みたい課題」についてブリーフィングを行った。

 本題に入る前に、蓮舫代表は同日ニューヨークで行われた安倍総理と米国トランプ次期大統領の会談について「世界中のメディア、あるいはさまざまな政治関係者が注目をしている大変プレッシャーのある会談であると思うが、残念ながら、安倍総理のコメントは非公式な協議なので、非公開ということであった。特にわが国の国会においても、あるいはTPP締約国にとっても、自由貿易体制、TPPがどのような方向になるか大変関心が高いと思っている。このことは国会でも今後の質疑で私自身も質問に立ち、どのような対話だったか、トランプ次期大統領がどのような考えをお持ちかを明らかにするよう求める。それと同時に、今の米国大統領はオバマ大統領であり、オバマ大統領へのエクスキューズもきちんと安倍総理は行うべきだ」と述べた。

「民進党新代表して取り組みたい課題」としたブリーフィングで、蓮舫代表は、わが国の最大政治課題は、人口減少であり、今後1人当たりの生産性を高めることが重要であり、そのためには「人への投資」が必要である旨述べた。その上で、子どもへの教育が最優先課題であると強調し、子どもの貧困が放置されれば、経済的損失が巨額となるため、これを是正すること、例えば金銭的な理由で大学に進学できない子どもを減らすこと等で、子どもを伸ばし、税収を伸ばすことが期待できると言及。すぐさま株価には反映されないが、生産性の高い社会をつくることで、人を大切にする日本にしたいというビジョンを語った。

 また、民進党は「反対ばかり」と時の総理からもレッテルを貼られるが、通常国会で成立した94本の法律のうち、民進党が賛成したのは80本であること、そして閣法より多い数の議員立法を提出したとして、「反対ばかり」という批判は当たらないことを説明。その上で、「わが党には提案と知恵があり、それをしっかり届ける政党にしたい」と蓮舫代表自身が目指す方向性を述べて締め括った。

 その後行われた、質疑応答では、トランプ氏が米国次期大統領に当選したことについての受け止め、憲法改正、政治の世界での女性の役割等についての質問が寄せられ、活発な意見交換が行われた。

 今回のカフェ・デモラッツの司会は、牧山ひろえ国際局長が務め、藤田幸久ネクスト外務大臣、小川淳也、木内孝胤、杉尾秀哉各国際局副局長が出席した。

挨拶する藤田局長

挨拶する藤田ネクスト外務大臣

ブリーフィングを行う蓮舫代表

ブリーフィングを行う蓮舫代表