次期衆院総選挙の山形県第1区小選挙区に荒井寛氏を擁立する方針を党県連が19日に決め、野田佳彦幹事長も同席する記者会見で発表した(写真は左から吉村和武県連幹事長、荒井寛氏、野田佳彦幹事長、近藤洋介県連会長)。
荒井氏は山形市の蔵王生まれ、山形育ちの43歳で、現在は株式会社荒正の社長として会社経営や青年会議所活動に携わる。記者会見で近藤洋介県連会長は「かねてから県都山形市を含むふさわしい候補を擁立すべく検討してきたが、最良の候補者を擁立することができた。今日の決定で山形県内では1区、2区、3区とすべての小選挙区に候補者を擁立した。普通の人を豊かにする政治、本来の保守が忘れ去っていたことを実現する政治を山形の地から提案し、実行する。荒井さんは、経歴も人柄も申し分のない候補予定者だ。仮に1月に解散総選挙となれば短期となるが、来たる時期に備えたい」などと候補予定者を紹介し総選挙への決意を述べた。
野田幹事長は、「あさっての党本部の常任幹事会で公認を正式に決める。荒井さんは地元での経済活動、企業経営をしながら地域経済に貢献してきた。民間の感覚をぜひ国政に吹き込んでほしい。青年会議所やPTAなどのリーダーとしても活躍し、さまざまな問題意識、行動力を持っている。山形1区の公認候補として適材だ。小選挙区で勝ち抜くためには、従来からの民進党支持層に加え、無党派の半分を取り、自民党の支持層にも食い込むことが必須だが、荒井さんはすべての要素をもっている。勝てる可能性のある候補者と確信している」と荒井氏を高く評価した。
荒井氏は、「いま格差社会が広がっており、このままでは貧困の連鎖が広がってしまう。日本にはすばらしい人材がいるので、教育に力を入れていきたい」「私の父、祖父も県議をしていた。幼少の頃から関心はもっていたが、実際に自分がその立場にたって行動するという気持ちではなかった。しかし、40代になって、日本の将来をうれい、何とかしなければならないという思いになった。若者が率先して行動しなければ、若者が県外に出ていってしまう」「政治経験のない私だからこそ、国民目線でわかりやすい政治ができるのではないか。誰もが安心して暮らせる国づくりを目指す」などと決意や抱負を述べた。
荒井寛(あらい・かん)氏のプロフィール
1973年4月、山形市蔵王生まれ。地元の高校から日本大学を経て山形に戻ってきた。民間企業で3年間サラリーマンとして働き、地元青年団、消防団にも所属。いまも活動を続けている。25歳で株式会社荒正に入社し、代表取締役として建設、介護福祉、農業、環境関連の仕事をしてきたが、会社は今月末で退職。退路を断って不退転の決意で臨む覚悟を表明している。