野田佳彦幹事長は25日、遊説先の神戸市垂水区で記者団の取材に応じた。一問一答の要旨は次の通り。

 問 月曜に衆院で予算が採決の見通しだが、どう臨むか。
 答 締めくくり総括までは認めているが、まだ採決まではOKとは言っていない。いろいろ調査を求めたり、審議不十分なものがあるので、さらなる要求をしていきたい。一方で、どこかの段階では衆院から参院に舞台がうつる。参院の場でも、引き続き衆院で蓄積してきたものをふまえ、納税者の立場にたった質問を行っていきたい。

 問 森友学園のことで。昭恵夫人が名誉校長を辞任など、この問題をどう見る。
 答 きわめて全体的に不透明すぎる。一つの切り口だけでは済まない問題がたくさんある。一つ一つ丁寧に質疑を通じて明らかにしていく。全貌を語るほどの段階ではないし、地元からも各方面からもいろいろな情報が出てきている状況。そうしたものを政府にぶつけていく。

 問 審議のなかで、参院でも森友学園の籠池理事長の参考人招致を求めている。今後の審議にむけて必要か。
 答 必要になってくる。ご自身がメディアに出て話をされた経緯もあった。なおさら、そういう説明をされる責任感をお持ちなら国会の場で話をいただくことも、どこかの段階で必要になってくる。

 問 今国会、民進党は臨時国会などと比べ、審議日程に比較的スムーズに応じている。方針が変わったのか。
 答 方針が特段変わったということではない。徹底審議を求める路線は変わらない。あらゆる機会をとらえて不審に思ったことをただしていくことは続けていきたい。異例だと思うのは、例えば共謀罪や働き方はテーマになったが、法案として出てきていない。ここがやりにくい点だ。法律が出ているなら、行き詰まった答弁者をどんどん追い詰めることがあるが、残念なことに今みんな逃げられる。そういう中途半端な状況であることは事実だが、法案が出てきたら徹底した審議をやり、詰めるところは詰めていきたい。

 問 脱原発について、3月12日の党大会で、2030年代原発ゼロという今の政策を蓮舫代表が前倒しで言う可能性はあるか。
 答 今、議論をやっている最中。それを飛び越えて何か発言するということはない。党内の議論を踏まえながら、どういう言い方ができるかということ。

 問 党大会で発表される活動方針に、原発に関する蓮舫代表が発信する同じ主旨の文言が盛り込まれる可能性はあるか。
 答 活動方針は、これから決める。28日の常任幹事会に通すまでに決めていきたい。

 問 エネルギー環境調査会のなかで、両論併記もありうべし、最終的な結論は党幹部で、ということが検討されている。調査会が主体的に結論を出すというやり方を変えてきていることについては。
 答 両論併記でまとめるとは、聞いていない。議論は丁寧にやってほしいと思うが、決め方とか集約の仕方は、まだ執行部としてどうしろとは言っていない。

 問 野党連携について。党の基本方針と相いれない意向を地方が持っている場合は尊重するのか。
 答 党と党との関係のなかで、基本方針を決めなければいけないことはある。そうしないといろいろな調整ができない。ただ、それぞれ党や地域の事情もあるかもしれない。どういう形で勘案するか、お互い持ち寄って決めていく。