野田佳彦幹事長は25、26の両日、兵庫県を訪れ、県内の国会議員・総支部長の集会に出席した。
■井坂信彦衆院議員 国政報告会(25日)
神戸市内で開かれた兵庫1区の井坂信彦衆院議員の国政報告会で、野田幹事長は、政治家の役割について「立法府は行政をチェックするのが役割。与野党、関係ない。納税者の視点から政治活動をすることが重要」と話し、「信彦という名前がいい。私は佳彦。『彦』の付く人はいい人。いずれ大成して大きな役割を果たせるようになって欲しい」と井坂議員にエールを送った。
井坂議員の国政報告、野田幹事長の話に続く質疑応答では、「民進党の議員で良い方は多い。ただ言っていることがバラバラな感じがする。一枚岩であれば、もっと信頼されると思う」といった意見があった。
これに対し野田幹事長は、「旧民主党の頃のイメージで、いろいろな議論をしてまとまらなかったということがあった。今も侃々諤々(かんかんがくがく)の議論はある。だが大事なことは、結論を出し、みんなが従う。それはだんだん出来ている。ただ昔の残像があるので、まとまらないんじゃないかという心配を持たれているのが問題。それを乗り越えていきたい。自民党は官邸が強すぎて議論さえなくなった。われわれは国民政党を目指しているので、いろいろな立場の議員がいる。応援している方もいろいろな立場の人がいる。最後は合意できるような政策を打ち出して行けるよう努力をしている」と語った。
このほか、天下りと議員の姿勢、野党連携、原発政策などについて質問があった。
■畠中光成兵庫7区総支部長 集会(26日)
西宮市内で開かれた畠中光成兵庫7区総支部長(前衆院議員)の集会で、野田幹事長は民進党の結党理念である「自由」「共生」「未来への責任」を「いずれも今の政権は軽んじている。踏みにじっている」と指摘した。
また、野田幹事長自身が105票差で落選した時のエピソードを語り、「晴天の友よりも雨天の友」という元総理の言葉を引用し「苦労をしている時に支えている方は本当の同志だ」と畠中総支部長にエールを送り、支援者に一層の支持を呼びかけた。
質疑応答では、来場者から福島第1原発事故について「関西学院大学の非常勤講師が福島出身の学生に差別的な発言をし問題になった。東京オリンピック・パラリンピックでは海外から選手も多く来る。国民が乗り越えるべき課題ではないか」と質問があった。
野田幹事長は、「いじめやハラスメントは根絶しないといけない」と強い口調で述べ、「1940年に開催予定だった東京オリンピックは関東大震災からの復興を見せるためだった。1964年の東京オリンピック・パラリンピックは戦後からの復興のためだった。今度は東日本大震災からの復興のためという位置づけでやらないといけない」と語った。
このほか、天皇陛下の退位のあり方、小池百合子都知事の印象、カラオケで歌う曲などについての質問があった。
また、兵庫出身の総理大臣が出ていないという来場者の話に、野田幹事長は「兵庫県の第1号を作りましょう」と語り、場内を盛りあげた。
野田幹事長はこのほか、25日には神戸市内で横畑和幸兵庫3区総支部長の座談会に出席、26日には伊丹市内で櫻井周兵庫6区総支部長と面談を行った。