地方自治体議員フォーラム研修会の8日の全体講演3では、議員のコンプライアンス研修として、早稲田リーガルコモンズ法律事務所の森山裕紀子弁護士を講師に招き「ハラスメント講習」を行った。

 ハラスメントにはセクハラ、パワハラ、マタハラ、アカハラ、アルハラ、モラハラなどがあるが、いずれも同一集団内での力関係を反映したものであることから、ハラスメントの有無の判断は力が弱いもの(被害者)の主観(本人が深い苦痛を感じるか否か)に委ねられることになる。

 ハラスメントには3つのレベルがある。ハラスメントは「いやがらせ」と解されるが、被害者がハラスメントだと考えるのがレベル1、組織はハラスメントと認定するが裁判では損害賠償が認められないのがレベル2、裁判で損害賠償が認められるのがレベル3。「議員の立場の場合、レベル2で難しいことになる」と森山弁護士は指摘し、これまでの裁判例も挙げながら、議員活動で起こりやすいハラスメントについて具体的に紹介して注意喚起を行った。