蓮舫代表は17日夕、7月に実施される東京都議会議員選挙の銀川裕依子(ぎんかわ・ゆいこ)党公認候補予定者、北條智彦・東京13区総支部長らとともに東京・足立区の北千住駅西口で街頭演説を行った。
銀川公認候補予定者は(1)高齢者福祉(2)災害対策(3)子育て支援――に力を入れていくと表明した。高齢者福祉に関しては「住み慣れた地域で安心して生活ができる、地域・社会づくりを積極的に行っていく。介護する家族の心と体のケアもしっかりと行っていく」と語った。
災害対策については、木造住宅密集地域などで特に不安視される建物の崩壊への対応や、液状化や地盤沈下対策などに力を入れる足立区モデルを確立し、それを東京全体に広げ、万全な防災都市にしていくことが必要だと訴えた。
子育て支援に関しては、「安心して子育て・教育ができる環境をしっかりと整えていく。経済的な理由で子どもを持てなかったり、子どもの教育をあきらめることがないよう、政策を前に進めていく」と力を込めた。
蓮舫代表は銀川候補予定者について「まじめな女性。まじめにまっすぐに政治に取り組む政治家だ」と紹介するとともに、民進党の変わらぬ姿勢は「皆さんの声をしっかりと代弁する政治を行うもので、総理に、権力に近い特定の人たちだけの政官業の癒着ではなく、皆さんの求めるものは何なのかをしっかりと見極める、そういう政策集団が民進党だ」と力説した。
そのうえで蓮舫代表は、政府・与党が通常国会を延長せずに16日に事実上閉会したことにふれ、「(国民に対して)隠したいこと、知らしめたくないことがたくさんあるからだ」と指摘。「総理のご意向」によって国家戦略特区として獣医学部の新設が決まったのではないかとの疑念がある加計学園問題について取り上げ、メディアが取り上げない頃から民進党が追及し、集中審議や前川・前文科省事務次官の証人喚問の開催を求めてきたことを紹介し、集中審議も証人喚問も拒否し続けてきたのは自民・公明両党だと批判した。「しかし、私たちの声にずっと背を向けてきたが、さすがに国民の皆さんの疑念の声を無視することができなくなって文科省の再調査の結果が閉会直前に出てきた」と語った。
加計学園の問題について「違法性はない」と強弁している安倍総理の姿勢に関して「この問題で問われているのは違法性ではない。行政が政策決定する途中経過で何らかの忖度(そんたく)が働いたのではないか。総理に近しい人が総理のために仕事をしたのではないかということだ」と蓮舫代表は指摘し、「今回の私たちの戦いは国民のために仕事をする政治家、政官業ために政治をする自民党の古い体質の政治に戻すのかを問う戦いだ」と訴え、都政でも都民のための政治を実現する民進党の必要性を訴えた。