党地方自治体議員フォーラム北陸信越ブロックは18・19の両日、新潟県内で総会・研修会を開いた。
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大渕健新潟県議会議員
ブロック代表世話人の大渕健新潟県議会議員は、「民進党は先の通常国会ではさまざまな戦いを進めてきたが、先の東京都議会議員選挙の結果に示されたように、なかなかわれわれへの支持率が高まらない。そのような状況の中で、各地域で懸命に活動をされている皆さんがやきもきしている部分があろうかと思う。それらを踏まえ、われわれが今後進むべき方向性について、国会での議論を交えながらの講演を福山幹事長代理にお願いしている。この2日間の研修を契機に、北信越から元気な声を上げて、次期衆院選挙を頑張る機会にさせていただきたい」と述べた。
福山哲郎幹事長代理
福山哲郎幹事長代理は「民進党の課題とFOR NEXTの取り組みについて」と題する講演で、先に閉会した通常国会について「今回の通常国会では森友、加計、共謀罪、暴言、失言、スキャンダルなどありとあらゆる物が噴出してきた」と解説。
昨年11月から蓮舫代表を先頭に進めているFOR NEXTキャンペーンについては、「若者、子どもたち、お母さん方や次世代につながる、さまざまな課題について各地、各分野で頑張り、取り組む人々と連携し、政策や活動に反映していく事を主眼としている」と述べ、「地域の中へ、現場の中へ、人々の声の中へ」を念頭に、地域発の自主的な取り組みの支援や地域間の共通のテーマによる取り組みを通じて女性、若者、子供たちの抱える課題を解決し、未来の日本社会のビジョンを構想することの重要性を具体的な取り組み例とともに説いた。今後取り組むテーマ案として「父親のコミュニティーづくり」「日中間の草の根交流」「中山間地域振興」など現時点で13件の応募があり、さらなる応募を含めて自治体議員の協力と理解を求めた。
総会の議事では昨年長野県で開催以降の活動報告や2017年度の活動方針案、今後への提案事項等を報告し、来年度開催地を福井県とすることを決定した。
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複合商業施設「フルサット」
2日間にわたる視察研修では、まず北信越地域資源研究所代表取締役の平原匡氏から「上越妙高駅西口フルサット」について説明を聞いた。2015年3月の北陸新幹線開通に合わせ上越市内に設置された上越妙高駅西口前の広場に16年6月に大小のコンテナで構成する複合商業施設「フルサット」がオープン。コンテナは全てオーダーメイドで、飲食店の中には地元食材を利用したメニューを取り扱う飲食店や特産物の販売店などがある。小規模事業者の集合体でベンチャー精神を集めた新しい街づくりの形であり、今後は新潟の西の玄関、北陸の玄関、「新しい場所」として発展を期待されている。
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シェアハウス大町
次に、学生が「まちなか」に居住し、町内の地域活動に積極的に参加してもらえる取り組みとして、上越市が築100年を超える町家を昔ながらの土間と吹き抜けのある「シェアハウス大町」として生まれ変わらせ今年7月にオープンした施設を見学。シェアハウスは木造2階建てで1階は共有スペース、2階は個室、収納スぺースで、現在入居者を募集している。入居者の学生が地域活動を通して住民と触れ合い溶け込むことで、街のにぎわいや地域活性化につながることを期待されている。
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百年料亭ネットワーク
最後に全国18の料亭でつくる「百年料亭ネットワーク」の取り組みについて、ネットワーク事務局長であり、料亭宇喜世社長の大島誠氏から設立の趣旨などについて説明を聞いた。築100年以上の歴史と建物を持つ料亭はそのほとんどで経営が厳しく、建物の老朽化や改修が難しいという同じ悩みを抱えている。それらが連携することにより、地域振興や外国人観光客の誘客、さらには相互に顧客が行き来する取り組みなどを行い、歴史的建造物や食文化を次世代に継承し、伝統的な日本建築と和食に新たな付加価値を高め、連携して発信力を高め可能性を広げようとするもの。