蓮舫元代表は17日、三重1区から無所属で立候補している前衆院議員の松田直久(まつだ・なおひさ)候補の応援のため、JR松阪駅前で市民連合みえの岡さん、芝博一同県連代表らと演説を行い、「国民の皆さんに寄り添う信念の政治を行うには今回は無所属しかないと不退転の決意で立った松田候補を国会へ戻してほしい」と訴えた。
蓮舫元代表は「私たちは民進党として『自由』『共生』『未来への責任』の旗を高く掲げ、力強く国民とともに進むと約束した。今、政治に最も求められている自由を守ろうではないか。共に支え合う共生社会を作ろうではないか。そして未来への責任を果たそうではないか」と呼びかけ、この理念のもとで政治を行ううえで、排除の論理は真逆にあると断じた。
「この選挙で国民の皆さんと目指すものはたった一つ、この4年間、間違った政治をひた走ってきた安倍内閣に退陣を求めるために戦う選挙だ」「安倍総理のやりたいことだけやってきた政治ではなく、少子高齢化社会に突き進む日本で、やらなければならないことに向き合う政治を行うために、三重1区では松田候補をぜひ選んでほしい」と求めた。
憲法の尊重擁護義務を負っている内閣総理大臣が、自身の勝手な考え方で憲法解釈を変えて安保法制を強行採決したのをはじめ、特定秘密保護法も年金カット法も派遣法改悪も共謀罪も、数による横暴、強行採決を重ねすぎていると指摘。「決して国民の皆さんを幸せにしない法律をただ強行採決で進めていく政治に終止符を打とう。数の横暴によって民主主義を踏みにじる政治をやめさせ、まっとうな政治を一緒に作っていこう」と聴衆に訴えた。
津市長から衆院議員に転じて2年10カ月間国会議員を務めた松田候補は、「国会ではさぞかし崇高な政治が行われているかと期待していたが、安倍政権下で甚だしい情報隠しが行われていた」と問題視。TPP交渉に関して政府が示した資料が、いわゆる「のり弁」と称された黒塗り状態で情報隠しが行われたことをはじめ、国民を愚弄する安倍政治の実態を問題視した。臨時国会冒頭で所信表明も行われないまま解散・総選挙となった今回の経緯については「安倍総理は国難突破の解散で消費税増税への信を国民に問うと言うが、解散の真意は国民からの血税を投入して自分のお友だちを優遇し続けた森友・加計学園問題を何とか隠したいという安倍首相の思惑によるものに過ぎない」と切り捨てた。
「今回の選挙では、安倍総理の横暴に対して、自分自身に真っ正直に、有権者の皆さんの思いに応えていくには無所属しかないと、退路を断って比例復活のない無所属で立候補した。安倍政権によって平和な日本からどんどん遠ざかっていく日本の政治、格差がどんどん作り出されていく日本の政治を、皆さんとともに止めよう。ともに戦っていこう」と呼びかけた。集まった聴衆は「打倒!!一強政治」「みんなの政治を取り戻そう」と呼応した。