参院予算委員会で31日、2017年度補正予算に対する総括質疑での民進党・新緑風会3番手としてして質疑に立った森本真治議員は、(1)茂木大臣の政治姿勢(2)核兵器のない世界の実現に向けて(3)働き方改革――などについて、安倍総理と関係閣僚に質問した。

 森本議員は、「2016年5月の米国のオバマ大統領の広島訪問は、核兵器のない世界を実現していくための新たな一歩が踏み出されたもので、勇気と希望を与えたいただいた」と述べた上で、「核兵器の廃絶と、核兵器の非人道性を訴えるために、被爆者の皆さんはさまざまに取り組んできた。その活動として『ヒバクシャ国際署名』がある。被爆者の皆さんに寄り添うという意味からもぜひ署名してほしい。核兵器なき世界を目指すということで地道に活動しているもの。これはわが国がまさに取り組んでいる活動だ」と総理に求めたが、安倍総理は、「核抑止力自体を否定するもの。北朝鮮の脅威もある」などとして、政府の一員としても、個人としても署名はできないと拒んだ。

 森本議員は、「安全保障の観点と、唯一の戦争被爆国として核兵器なき世界を目指すというジレンマがあるのは事実だが、わが国が国際社会でさまざまな主体的役割を果たしていかなければならないことは今後も変わらない。この歩みを止めてはならない。ぜひ米国のトランプ大統領にも広島・長崎訪問を働きかけてほしい」「核兵器は二度と使用されてはならない。ジレンマの中でも声を上げていく」と訴えた。