7月25日から29日まで米国フィラデルフィアで開催された米国民主党大会に派遣された訪米団(藤田幸久国際局長、牧山ひろえ副局長)は、全日程を終えて、30日、無事帰国した(写真上はヒラリー・クリントンの演説を聞くビル・クリントン元大統領と娘のチェルシー<左>、ケイン副大統領候補<右>。7月29日関連記事参照)。

 米国民主党大会では、各級議員、代議員、関係団体、高額寄付者、NPOなどの有資格者でも入場券を得ることさえ至難の業で、外国からの招待者は極めて限定される。しかし、民進党訪米団はこれまでの米民主党関係者との交流の積み重ねにより、今回、4日間連続して入場でき、しかもクライマックスとなる最後の2日間はラウンジ席での出席がかなった。

 応援の演説者は、オバマ大統領夫妻、クリントン元大統領など大統領経験者、サンダース上院議員など上下両院の主要議員などに加え、イスラム代表、LGBT代表、イラク戦争で夫が戦死した妻などが政治家の間に次々と演説し、支持層の広さと、共和党トランプ候補との差別化をアピールしていた。

米民主党大会主な演説者PDF「米民主党大会主な演説者」


 大統領候補指名のための4年に一度開かれる党大会は、日本の政党大会と異なり、人事、予算、事業計画などの話はなく、ひたすら様々な立場の人々と聴衆が、直接、あるいはメディアを通して、国民とのきめ細かな対話を繰り返しており、おのずと国民の参加意識と責任意識を醸成し高揚させるものとなっている。

 米民主党大会期間中には、多くの様々な関連行事が開催される。民進党訪米団も、これらに精力的に参加した。藤田局長は党派政治センター主催のエネルギー政策に関するパネル討論会でモリッツ・エネルギー省長官と意見交換を行った。牧山副局長は「女性リーダーの昼食会議」に出席し、フェラーロ元副大統領候補令嬢、ミクルスキ下院議員、オルブライト元国務長官と懇談した。これに加え、朝食・昼食時なども含め、会場の内外で様々な人々との交流を行い、民進党と米民主党との関係のさらなる緊密化に取り組んだ。

党大会のフィナーレは天井からの風船の嵐

党大会のフィナーレは天井からの風船の嵐

ヒラリー・クリントン大統領候補の指名受諾演説を傍聴した翌29日、訪米団はニューヨークで竹永・海外有権者ネットワークNY代表、竹田・ニューヨーク日本人会会長、三浦・週刊ニューヨーク生活浦編集長と意見交換した。

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在外投票に関する懇談会

在外投票に関する懇談会

 この意見交換では2月、5月の訪米時の懇談で受けた「在外投票制度」の改善についての要請について、この間、党として取り組んだ内容(総務省や外務省に対する要望、牧山議員による質問主意書と政府の答弁書、今回の参議院選挙における在外投票の広報などの取り組み)について報告。その上で今後の課題や議員連盟の活性化などを含む対応を進めていくことで意見が一致した。これらを踏まえて、国会の倫理選挙特別委員会での委員会質問や主意書をさらに提出していく予定だ。

PDF「米国民主党全国大会出席訪米報告」米国民主党全国大会出席訪米報告