参院本会議で14日午前、民進党・新緑風会が提出した山本幸三地方創生担当大臣問責決議案が審議された。相原久美子議員が趣旨説明、神本美恵子議員が賛成討論を行ったが、決議案は賛成少数で否決された。

相原久美子議員趣旨説明

 相原議員は、山本幸三地方創生相への問責決議案提出の理由について、「山本大臣は、国家戦略特区の担当大臣であるだけでなく、公文書管理担当でもある。しかし加計学園の問題で、各段階の情報の開示、文部科学省で共有されていたとする文書等についても調査確認し、提出するよう求めても、不誠実な答弁を繰り返し、不都合なものには目をつぶる、その姿勢は国民に対する背信としか思えない」と断じた。また、「獣医学部の新設をなぜ加計学園と決定したのか、その提案書の内容すらも理解していない」「教育を市場原理にゆだねるその姿勢は許せない」などと指摘した。

神本美恵子議員賛成討論

神本美恵子議員

神本美恵子議員

 神本議員は問責決議案に賛成する理由として(1)情報公開法を正しく理解できない(2)加計学園の獣医学部の新設が閣議決定された4条件を満たしていると強弁し続けている(3)鳥インフルエンザの解決に向けて努力した京都産業大学の実績と、何の実績もない加計学園の実績を判断できないなど、教育機関に対して適切な判断ができない――などを挙げ、「教育の場である学校・学部の設置を『特区』という実験の対象にしてはいけない。学生の未来を、消費財と同じように考え、安価で買いたたき、いらなければ容易に捨ててしまえと考えている」と山本地方創生相を批判した。