衆院予算委員会で5日、2018年度政府予算案に対する2日目の基本的質疑が行われ、民進党会派の無所属の会の1番手として江田憲司議員が質問に立ち、森友学園問題と加計学園問題について安倍総理の見解をただした。
江田議員は、森友学園が新設予定の小学校の名誉校長を安倍昭恵総理大臣夫人が引き受けたことについて「森友問題がここまで大きくなった最大の要因」と指摘。「断った」と言っていた名誉校長就任後にも明恵夫人は何度も森友学園理事長の籠池氏を訪問したり、小学校設置認可を審議する大阪府私学審議会の会長と面談をしたりと積極的な行動をしていたことに対して安倍総理の認識を問いただすと、「私と妻は基本的に別人格」などと安倍総理ははぐらかす答弁に終始した。こうした安倍総理の姿勢に対して江田議員は、「総理から夫人は別人格と何度も出た。これまで安倍総理は『自分の妻のことは私が全部知る立場にあるから、証人喚問はいらない』と答弁してきた。この問題が終わらないのは昭恵夫人が出てこないからだ」と述べ、昭恵夫人の証人喚問または参考人招致を求めた。
加計学園問題については、加計学園が国家戦略特区の申請をしている事実を安倍総理が知ったのが2017年1月20日であったと答弁していることを取り上げた。江田議員は、16年夏まで文部科学大臣を務めていた馳浩衆院議員が民放の番組で、「この戦略特区の対象が加計学園であることを『知っていた』と明言している。前川次官は『加計ありきでやっていた』と言っていた。なんで総理だけが知らないのか」と指摘。そのうえで、「文部大臣も事務次官も知っていた。何で(17年の)1月20日まで総理が知らなかったのか。しかも(加計学園理事長は)腹心の友。何回食事をして、何回ゴルフをしているのか。この問題も収束しないのは一方の当事者である加計考太郎さんが全然公で説明しないからだ」と加計学園理事長の加計孝太郎氏の証人喚問を求めた。