野田佳彦最高顧問は12日午後、遊説先の三重県伊勢市内で記者団の取材に応じた。

 野田最高顧問は、参院選挙での三重県選挙区の位置づけを問われると、「とかく岡田(克也代表)さんの地元だからという話があるが、それ以上に民進党での芝(博一)さんの存在感はとても大きい。今回ご勇退された方(参院議員)がたくさんおられたが、これからの参院のミスター民進党だと思う。司令塔としてこれからどんどん使命を果たしていく政治家であり、絶対に落とすことはできない」「1人区はどこも大切であり、時間軸で考えると、どこが最重点区かというのは数字などを見ながら判断していくと思うが、いろいろな意味で芝さんは象徴的な存在。特に2004年改選組というのは、本当に仕事のできる参院議員が多く、全員戻って来るように頑張りたい。芝さんはその代表選手として特に落とせない」と、芝博一参院議員の存在感の大きさを強調した。「芝議員を最も評価する点は」との質問には、「味方に対しては気配り、心配り。敵に対しては突破力。平和の問題の話のときに、例えは良くないが昔の『コンバット』のサンダース軍曹のようだ。味方をよくまとめて、きちんと相手と向き合って闘い抜く、実現をする力を持ったリーダーだ」と述べた。

 参院選挙での野党共闘については、「今回は政権選択の選挙ではなく、われわれ野党にとっては安倍政権に退陣を迫る選挙だ。理由はいろいろあるが、『アイム・ノット・アベ』と思っている人はたくさんいるので、その力を結集して『ウィー・アー・ノット・アベ』にする。野党共闘は当然の帰結だ」とコメント。野党共闘をめぐり、自民党側が特に民進党と共産党との共闘を批判していることについては、「自分たち(自民・公明両党)ももともと『野合』と言われスタートし、事実、今の政策の違いについては『乗り越えて』というが、大事な自分たちの理念を殺しながら付き合っている感じであり、それこそ『野合』だ。野合合戦にお付き合いしても仕方がない」と切り捨てた。

 伊勢志摩サミットが参院選挙に与える影響については、「分からない。影響するとしたらご当地の三重県でどういう評価になるのか。日本全体としては伊勢志摩ではなくて広島の評価がどう出るかだと思う」と述べた。